「やまなみグッズ」特集:湘南J・RED、杉山農園、瀬戸スッポン養殖場

やまなみ五湖地域の生産者が、地域の特色を活かして味や素材にこだわった商品「やまなみグッズ」。今回は、山北町にある株式会社湘南J・RED、杉山農園、瀬戸スッポン養殖場の3社を訪ねました。

料理を作る人を主役にするトマト「湘南ポモロン」

中戸川正義さんと明美さん。明美さんがジェラートなどの加工食品を開発することで、市場に出ないトマトも活用し廃棄ゼロを実現している

山北町生まれの「湘南ポモロントマト」を知っていますか?細長くて果肉が厚く、調理しやすいこのトマトは、実に17年をかけて開発された神奈川初のブランドトマト。開発から携わった中戸川正義さんと明美さんご夫妻は、肥料からデザインし、香りと味を徹底的にコントロールしながら生産しています。

製薬会社やメーカーでの勤務経験もある正義さんは、トマト作りだけでなく、流通や町おこし、農家の働き方など、さまざまな方面の課題に常に目を向ける、まさに“起業家”。湘南ポモロンは一流飲食店が求める“美味しさ”をリサーチすることでその味を作り上げていきました。

中戸川さんが育てる湘南ポモロン。一口かじると、そのしっかりした食感と味に驚きます

「野菜はわき役でいいんです。私が作った野菜を使うことで、“この料理おいしいね!”と会話が生まれ、料理を出す人が主役になれるような野菜を作りたい」と語る正義さんに湘南ポモロントマトのおすすめの食べ方を訊ねると、「一番簡単なのはレンジでチン。チキンスープの素や塩を一振りしただけでもおいしいですよ」とのこと。明美さんのおすすめは、豚バラにくるんで焼くレシピと、ハンバーグを焼いた後の油でソテーしソース・塩コショウ・みりんを加えるレシピだそうです。

杉山シェフに農作物の特徴を説明する中戸川さん。トマトだけでなく、トマトの生産技術を活かしてハーブや柑橘類なども作っています

この日は都内の人気インド料理店のシェフ・杉山幸誠さんが打ち合わせのために来訪。半年に一度は山北に足を運ぶという杉山さんに、中戸川さんの湘南ポモロンの魅力を尋ねてみました。

「インド料理はスパイスを使うので、素材がスパイスの味に負けてしまうんです。だけど中戸川さんのトマトを使うと、ただの辛いカレーではなく、ちゃんとトマトが活きている料理になる。甘いだけではない、酸味もある、味のあるトマトはシェフとして理想の形だったんです」

インド料理だけでなく、漬物店でキムチに使われているということからも、湘南ポモロンがいかに幅広い料理に向いているかということが分かります。ウェブでもたくさんレシピが紹介されていますので、ぜひご家庭でも味わってみてください。販売は、県内の大型直売所等のほか、中戸川さんのFacebookページまたはメールにて直接の問い合わせ・注文も受け付けています。

湘南ポモロントマト
女王様のトマト100g~ 300円~
トマトミックス100g~ 250円~
※時期によって品質が異なりますので詳しくはお問合せ下さい。

問合せ先
(Facebookページ)ヘルシー・ジェラート
(メールアドレス)yamatora828@gmail.com

関連リンク:神奈川県育成品種:トマト「湘南ポモロン」の紹介

日本の伝統食の素晴らしさを若い世代に 杉山農園の梅干しと梅肉エキス

杉山農園の杉山正也さん・照枝さんご夫妻

杉山正也(まさなり)さん・照枝さんご夫妻が営む杉山農園は、山北駅からほど近い国道246号沿いにあります。春には野いちご・びわ・プラム、夏にはブルーベリー・夏みかん・もも、秋には柿・かりん・いちじく、冬はゆず・ネーブルオレンジ・金柑といった季節の果物を作っています。

農園から車で片道10分ほどの梅林へさっそく案内していただくと、そこは町を囲む山の上の急斜面。国道からもちらほらと梅の花が咲いて薄いピンクになっているのが見えましたが、実際に登るとすごい傾斜です。

梅林へ続く道からの景色

梅の木は、古いもので樹齢40年ほど。「十郎」、「一郎」、よく知られている和歌山県産の「南高」、神奈川県産の新品種「虎子姫」など計約80本あります。これまでは鹿に食べられてしまうため低い位置の枝は剪定していましたが、新しく柵を付けたので「低い位置にも実がなれば、5トンは穫れるかな」と正也さん。斜面の上で脚立を駆使し、一つ一つ手作業で収穫しています。

照枝さんは「長いあいだ手をかけて作るから楽しいですよ。梅干しも昔ながらの漬け方で塩だけで仕上げるシンプルなものだけど、だからこそ良い梅でないといけないんです」と語ります。「梅を干せばすぐにでも食べられるけれど、熟成し、梅の酸っぱさや塩がなじんでくる11月頃からが一番おいしいんですよ」。

梅の規格板。小さい「一郎」などのほうが、お弁当にも使いやすく人気だそう

「梅肉エキス」は、「白加賀」という梅がまだ青いうちに1つずつ木槌で割って種を出し、梅の汁を濾して一日がかりで七輪でドロドロになるまで煮詰めたもの。梅肉エキス1本(50グラム)には、なんと2キロ分の梅が使われています。

つま楊枝の先でほんの少し舐めると、シャキッと気が引き締まりました。「梅干しにも入っていないムメフラールという成分が含まれていて、血流改善効果があります。私もいつも持ち歩いているんです。わざわざうちまで買いに来る人もいるんですよ」と照枝さん。収穫も加工も手間のかかる大変な工程ですが、終始明るくお話いただき、愛情をこめて商品を作っていることが伝わってきました。

梅肉エキス
1本(50グラム)2,100円
梅干し
1パック(200グラム)350円〜

山北町観光協会
足柄上郡山北町山北 1840-15
TEL 0465-75-2717

道の駅「山北」
足柄上郡山北町湯触317
TEL 0465-77-2882

農産物直販加工所「とれたて山ちゃん」
足柄上郡山北町向原 1823-1
TEL 0465-75-3026

イトーヨーカドー小田原店
小田原市中里296-1
TEL 0465-49-6611

丹沢の水で飼育しこだわりの製法で加工 瀬戸スッポン養殖場の自家製スッポン加工品

瀬戸孝司さん(中央)と恵子さん(右)夫妻、娘の山口由美さん

瀬戸孝司さん・恵子さんご夫妻と娘の山口由美さんの3人で経営する瀬戸スッポン養殖場は、孝司さんが45歳のときに脱サラしてイチからスタートし早39年。企業秘密で他の養殖場からノウハウを教えてもらうことが難しいなか試行錯誤を重ね、現在は4,000〜5,000匹ほどを養殖しています。

懐くこともなく、デリケートでストレスがかかると共食いをしてしまうというスッポンですが、タンパク質やイワシ等の青魚に多く含まれるDHA等、さまざまな栄養が摂れる滋養食材。食べたことのない人には想像しづらい味ですが、食感は鶏に近く、味は魚のように上品であっさりしています。

水温を30度に保たなければならないため、夏は50度近くのサウナのような状況で餌やりをするという養殖場内

「知っている人にとっては高級品だけど、知らない人はゲテモノ扱い。正月はうちでもスッポン鍋をやりますが、親戚も最初は全然食べなかった。形を見せずにスープを飲ませると『これはおいしい』ということで、だんだんと良さが伝わるようになりましたね」と孝司さん。3人は事業を始めてから毎日スッポンのエキスを濃縮した顆粒状の「スポヘルス」を飲んでいて、恵子さんはそれから肩こり知らずだそうです。84歳の孝司さんも、「朝に全然疲れが残らないし、風邪を引かない。」といいます。

スポヘルスのほか、すっぽんのスープやドリンクは加工まですべて3人で行っています。スポヘルスは酸化を防ぐため蒸し焼きや燻製にせず、生きたまま冷凍して粉砕して作ります。スープやドリンクには、スッポンを一昼夜かけて甲羅がバラバラになるまで煮込んだものを使います。甲羅の外側は実は柔らかく、コラーゲンたっぷり。スープは塩としょう油で味付けし、ドリンクは1年の試行錯誤の末に栄養ドリンクのようなすっきりとした味を作り出しました。

養殖場に併設されている売り場には芸能人がロケで来ることもしばしば。商品と一緒に写真やサインが並びます

精力剤というイメージが強いことから、女性にも手にとってもらいやすいようにと静岡の製菓店から取り寄せた「すっぽんサブレ」も。「もっと品数を増やしたい」と語る孝司さんに「すっぽんゼリーなんかも良いと思うんだけどね」と恵子さんが返す場面もあり、まだまだ今後の展開も楽しみです。

スポヘルス 1箱 9,720円
すっぽんスープ 1本 540円
すっぽんドリンク 1本 540円
すっぽんサブレ 1袋5枚入 450円

瀬戸スッポン養殖場
足柄上郡山北町山北751
TEL 0465-75-0188

山北町観光協会
足柄上郡山北町山北 1840-15
TEL 0465-75-2717

道の駅「山北」
足柄上郡山北町湯触 317
TEL 0465-77-2882

道の駅「清川」
愛甲郡清川村煤ヶ谷2129
TEL 046-288-2700

丹沢湖記念館
足柄上郡山北町神尾田 759-2
TEL 0465-78-3415

農産物直販加工所「とれたて山ちゃん」
足柄上郡山北町向原 1823-1
TEL 0465-75-3026

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