清流&美人の湯&ホタルの中川温泉を満喫!!

 丹沢湖の奥にある中川温泉は「信玄の隠し湯」として有名ですが、最近はホタルを鑑賞できる温泉としても知られてきましたね。前から気になってはいたんですが、ホタルの時期の休前日は予約がなかなか難しいし、さりとて平日は休みにくい。それでは宿泊ではなく、旅館の日帰りプランを利用して、ゆったり温泉につかり、美味しい夕食をいただいた後で、じっくりホタルを見に行こうではないか...というわけで、2016年の夏至直前の日曜日、満を持して現地に行ってまいりました。

 温泉街は丹沢湖から中川川 (なかがわがわ) を遡った場所にあり、本流や支流に沿って宿泊施設が散在しています。川沿いを歩けば、水音とともにカジカガエルの涼しげな美声が響いてきます。カジカガエルの声って聞いたことがありますか? 初夏の繁殖期に渓流の石の上などで、オスが求愛と縄張り宣言のために鳴くのだそうですが、鳥か大きなコオロギが鳴いているようで、とてもカエルとは思えないですよ。

関連リンク:中川温泉について

白い木の葉と白い泡

 渓流沿いに歩いていると、あちこちに葉っぱが白く変色した木が... これ、マタタビなんですってね。ネットで調べると、花の咲く時期に葉が白くなって、花粉を運ぶ虫を誘っていると考えられているとのことです。そういえば、葉陰に小さな花が見えますね。猫にマタタビと言いますが、特に周りに猫はいませんでした。

 その代り、近くの水辺で見つけたのがこれ。モリアオガエルの卵塊です。地域によっては生息地が天然記念物に指定されていますが、神奈川県ではあちこちに飛び地のように生息が確認されているため、ひょっとすると人為的に持ち込まれたのかも、と疑う向きもあるようです。

 ともあれ、水辺に張り出した木の枝に、白い泡の塊がこんな風にくっついているのを見ると、おおっと思いますね。中には300個ほどの卵が産みつけられていて、孵化したオタマジャクシは水中に落下して成長するそうですが、ここ中川温泉では、露天風呂の上に産卵して話題になることもあるようです。宿の方に聞くと、「私たちは単にアオガエルって言ってます」とのお話でした。

温泉 → お食事 → ホタルの舞い

 さて、渓流散策の後は、温泉でゆったりくつろぎました。中川温泉は、アル力リ単純泉でPHが高く、様々な効能があるうえ、美容効果も高いと言われ、「美人の湯」としても有名です。なるほどお肌がつるつるになった気がしました。大浴場の中までカジカの声が聞こえてきて、とても気分が良かったですねぇ。

 入浴後、とても美味しい食事をいただき (その時飲んだお水の旨かったこと! さすが水源の町!!) 、いよいよホタル鑑賞タイムです。この日は雨の予報でしたが、運よくホタルが舞う時間までは天気が持ってくれました。

 夏至直前とあって、あたりが暗くなり、ホタルが飛び始めるのは7時半過ぎ。ピークは8時を回った頃で、その頃になると宿の方がその場所まで案内してくれます。やまなみ地域のあちこちでホタルを見ていますが、こちらの場所はすぐそばで落ち着いて鑑賞でき、懐中電灯やフラッシュを光らせる人もおらず、美しい光の舞(しかもカジカのBGMと心地よいそよ風付き) を心ゆくまで堪能できました。

 写真は30秒露光で撮ったホタルの光跡で、明るさ、コントラストを調節してあり、実景とは異なります。ちなみにオレンジ色の部分は木の間から漏れる温泉街の街灯の光です。毎年ホタルを撮影していますが、うまく写すのは難しいですね。宿の案内の方も、何百枚と撮って、満足いくものはほんのわずかとおっしゃっていました。

 ホタルの舞を満喫して、大満足で帰途につくと、結構強く雨が降ってきました。おぉ、運が良かった。やまなみ地域のホタルの季節はそろそろ終わりに近づいていますが、カジカの繁殖期はもう少し続くのかな? もちろん温泉は年中湧いています。今度は季節を変えて泊まりに来てみようかなぁ。(そしたらドライバーもお酒が飲めるしね!)