山北町と川崎市の交流事業(第3回)が行われました。

山北町皆瀬川275

平成24年12月12日(水)、第3回目となる山北町-川崎市交流事業が、山北町共和地区で開催されましたので久々にレポートします。
当日は、冬晴れの中、34名の川崎市民の方々が旧共和小学校を訪れました。富士山も雪化粧でお出迎えです。
10時からの開会式に続き、午前中に、間伐体験、大根掘り、チェンソーアートの実演、花台製作、焼き芋体験が行われました。

関連リンク:第1回 山北町-川崎市交流事業についてはこちら

会場そばで行われた間伐体験では、共和地区の方々が、間伐の目的や作業内容について、詳しくレクチャーしてくれます。
間伐は、おいしい水を育む森林に、良い木を残すために必要な作業で、枝の張り具合や倒す方向などをよく考えなければならないとのこと。

参加者は、共和地区の方々のサポートのもと、慎重にノコギリを入れ、ロープを引っ張って伐木されていました。また、間伐の必要性や切株の年輪など様々な質問や「森を何とかしないといけないな。」との意見も聞こえてきました。皆さん勉強熱心です。

しかし、この空間は何度来ても、癒(セラピー)されますね。

次は、大根掘りです。
大根の種類は74種もあるということを皆さんご存知でしたか?本日は、そのうち畑に植えられた2種類の大根狩りです。川崎市民の方々も都会ではあまり体験できないだけにせっせと取組んでいます。おっと、お一人三本までです。

畑の周りの柵は、イノシシ対策です。昔よりは、森林が荒れて木の実が減ったため、イノシシが下りてくるそうです。
また、森が荒れると土砂災害も心配なので、地元では、山の再現を図って、動物の生態系を守り、災害に強い森づくりに取組んでいますが、山の守り手も高齢化が進んでいて、都市の方々の力をお借りしたいという説明に、私も切実な思いを感じました。

チェンソーアートの実演は、11月11日のチェンソーアート大会IN大野山で最優秀賞を受賞された栗田さんです。今日は、朝早く千葉県市原市からおいでくださったそうです。ねむの木やスギの間伐材を使って、たちまちのうちに椅子を作ってしまいました。小熊も15分で作られるとか。木の木目を活かした作品の数々に目を奪われます。

その後は、皆さんで花台づくりに挑戦です。小刀で輪切りになった間伐材を削って、サンドペーパーで磨けば花台の完成です。上に、炭をいれた竹を置けば、消臭グッズにもなります。間伐材って、いろいろな活用方法があるんですね。

あつ、作業をしている間に、さっきの丸太の大木が、イーグルに大変身です。これは神業としか言いようがありません。今にも富士山にむかって飛び立ちそうなイーグルです。
木をリサイクルしてスポーツ性もあり、ご自身も楽しんでおられるそうです。

昼食は、豚汁、麦とろ丼、焼き芋です。

午後は、ミカン・ゆず狩りです。

ミカン園の方の説明によると、これは青島みかんで、味は濃厚、取ってから、しばらく置いてから食べた方がおいしいとのことです。市民の方々も、30分の制限時間でビニール袋にたくさん詰め込んでいました。
一方、ゆず園では、枝のとげに気を付けながらゆずを狩ります。あーあまり入れすぎると破けますよ。

その後、共和地区から移動して、酒匂川の支流、滝沢川にある日本の滝百選「洒水の滝」を見学しました。落差70mの雄大な一の滝が、木々の間を勢いよく落ちてしぶきをあげています。

しかし、水が透き通ってきれいです。自然の恵みを大切にしなければと改めて感じます。

酒匂川の水は、小田原市の飯泉の取水堰からはるばる川崎市まで届けられ、市民の大切な飲み水となっているわけですが、市民の方々もあらためて水源地域に触れ、その大切さ・魅力について新しい発見をされたことでしょう。皆さんも、是非一度、神奈川の水源地域を体感しましょう。

本日が平成24年度最終の交流事業ということですが、まだまだ、神奈川の水源地域を次世代につなぐための取組みは続きます。来年度も、市民の皆さん、この事業に、是非ご家族・ご友人お誘い合わせのうえ、奮ってご参加ください。

レポート一覧