宮ヶ瀬湖
2005月9月27日

インタビュー:愛川町 繊維産業会 落合勝司さん

愛川町

愛川町の古くからの産業は、糸を中心とした繊維産業。

愛川町の繊維産業は、江戸時代、文化4年(1807年)に始まった撚糸(ねんし:糸をよること)がその発端とされ、主力製品は撚糸で昭和30年代には生糸で全国の80%を占める一大産地である。その他、日本刺繍用の糸も有名である。愛川町には、撚糸、織物、縫製、染色、繊維資材などの業者が多く、それぞれに組合を持ち繊維産業会は、その連合会である。
その中で半原撚糸協同組合は、明治35年に設立され、100周年を迎えた。設立当初、332社でスタートし、ピークでは、500社以上にもなった。しかしながら最近は、中国、ベトナムなどの影響が厳しく、現在では、100社足らずになってしまった。このことは愛川町のみならず、産業構造の変化という日本の繊維産地の問題といえる。
そんな環境のなかで、繊維産業の活性化、復活、伝統産業としての継承などを目的に、さまざまな取り組みを行っているとのことでお話を伺った。

半原の糸について聞かせてください。

半原には中津川が流れており、その沢・用水路を生かした、水力による撚糸があったのです。つまり、川の流れが上流から下流へと流れていきます。そこに水車を回して撚糸をするのです。落差のある階段状の土地に、棚田のように水車がならんでいるのを想像してください。半原の糸は、こんな地形を生かしたものだったようです。

残念ながら、写真は残っているが、現存する水車はないとのこと。

どのような取り組みをされていますか?

一つは、繊維会館(レインボープラザ)で、体験学習を開催しています。

●藍染め・草木染め
●紙漉き(海底和紙) 海底と書いて“おぞこ”と読む。
●手織り
●組みひも

これらの体験教室には、愛川ふれあい村(旧野外教育センター)に泊まりに来る小学生に対して開催したのが発端。年間240~250校の小学校をはじめ、子供会、ボーイスカウト、ガールスカウト、老人センター、障害者センターなども含めると300団体以上に対応しているとのこと。

とくに障害者に対応するには、バリアフリーのレイアウトに変更するなども行っているので、お気軽に相談してほしいとのこと。

写真は、組みひも体験コーナーの様子。

組みひも体験コーナー

もう一つの取り組みは、産学連携による商品開発で、日本大学によるマーケティングリサーチ、女子美術大学によるデザインと云ったコラボレーションを進めているとのこと。

一例には、消臭効果のある介護用品の開発があげられ、会員企業の中に消臭効果のある糸の特許を所有している企業があり、それを活用した商品開発を推進しているそうだ。

観光土産と云った商品開発も行ってきたが、特殊性がなければ受け入れられない。ということで、消臭効果のある糸の特許を中心とした商品開発は、高齢化社会の問題も含め、技術的な強みと社会環境への対応という、ビジネスチャンスを生かしたものと言えよう。

ホームページで紹介するにあたり、PRしたい点は?

とにかく一度、試してみてください(いらしてください)、とのことでした。

この近県に機織り機は、少ないのですが、繊維会館(レインボープラザ)には、一度に40人が体験できるほどの機(はた)織り機があるんです。と言って、機織り機の写真を撮影させていただきました。

写真をクリックすると拡大表示できます。綺麗なので、是非クリックしてみてください。

NHKの“ちいさな旅”にも取り上げられて以来、昨年は、マスコミ8社の取材を受け、とても忙しいようだ。

体験学習、商品開発、マスコミ対応など、色々な角度で勢力的に取り組み活動されていることが感じられたインタビューでした。

関連リンク:財団法人繊維産業会