やまなみの歴史探訪(津久井城攻略) ~その4~

相模原市緑区(旧:津久井町)

虎口

十六.虎口

「虎口」と書いて“こぐち”と読みます。右の写真赤い線の間が通路です。この通路は曲がっており、左右には土塁が作られています。

通路が曲がっており土塁があるので、見通しが悪いわけです。通路を通過してくる敵を土塁に隠れて弓矢で討ち取る。そんな戦略的構造なのです。

男坂の登り口付近から、山頂に向けて古道があるのですが、その延長線にこの虎口があります。

この虎口は本城曲輪の西にあるのですが、探すのは少々難しいかも知れません(この写真を持参すると良いかも・・)。

十七.飯縄神社(いいづなじんじゃ)

本城曲輪を後に、男坂方面へと戻っていきます。男坂の頂上までいったん戻り東へと進むと飯縄神社(いいづなじんじゃ)です。

ここも曲輪で「飯縄曲輪」です。

飯縄神社には、飯縄権現が祀られており、飯縄権現は不動明王が変化した姿といわれる「軍神」で、津久井城の守護神だそうです。

飯縄神社

十八.烽火台

烽火(のろし)は、戦国時代の通信手段ですが、やまなみ地域の見晴らしの良い高台には、かつて烽火台だった場所が多いようです。この烽火台にはそれら烽火台のポイントを示す解説版が設置されていました。

十九.宝ヶ池

篭城(ろうじょう)も戦の戦略の一つですが、篭城に耐えるためには水も重要です。宝ヶ池にはいつ来ても水があり、一年中枯れたことがないと言われています。

この池の水は「いつきても水が白く濁っている」そうで、「戦国時代に武士がこの池で刀を研いだから白く濁っている」という言い伝えがあるそうです・・

烽火台からの眺望

宝ヶ池

二十.鷹射場

鷹射場(たかうちば)の由来は不明だそうです。レポーター自身は、鷹を放つ場所かと思っていたのですが、どうやら「鷹を射る場所」だそうです。

この場所からは、現在でもサシバという猛禽類の鳥が見られるとの事で、当時は矢に用いる羽を入手するためにここで鷹を取ったのではないか?という話があるそうです。

二十一.大杉

この大杉は樹齢800年とも900年とも言われておりますから、この木は戦国時代を見ていたことでしょう。

目の高さにして幹周りが約2.5メートルと太いわりに高さは約25メートルと低いのが特徴ですが、しばしば落雷の直撃を受けているそうです。

トップの写真「新小倉橋からの城山」にもこの大杉が写っております。平地からもこの大杉が良く見えるので良い目印的な存在でもあります。

鷹射場からの眺望

大杉

■津久井湖城山公園(パークセンター)へのアクセス

【所在地】〒220-0203 相模原市津久井町根小屋162 電話042-780-2420
【交通】JR橋本駅北口から三ヶ木行きバス(1番のりば)25分「クラブ前」下車徒歩20分
車をご利用の方は、横浜方面から国道16号橋本駅南口交差点をすぎ、国道413号を津久井方面へ約30分
【駐車場利用時間】8:00~19:00(無料)
【開館時間】9:00~17:00
【休館日】第1・第3月曜日の午前中と年末年始

今回の取材・執筆にあたっては、津久井湖城山公園パークセンター(指定管理者:(財)神奈川県公園協会)のご協力をいただきました。

※出典
津久井湖城山公園パークセンターのボランティアガイド案内用資料、スライド上映会、オリエンテーリングのポスト解説文

■講演会のお知らせ

11月29日(日)に相模原市立博物館で日曜講演会「小田原北条氏と津久井内藤氏」が開催されます。

【日時】11月29日(日) 14:00~16:00(13:30開場)
【場所】相模原市立博物館
【講師】黒田基樹さん(駿河台大学准教授)
【テーマ】第82回曜講演会「小田原北条氏と津久井内藤氏」
【申込等】当日受付・先着順(定員200名)

津久井湖城山公園(パークセンター)

日曜講演会「小田原北条氏と津久井内藤氏」ちらし

関連リンク:津久井湖城山公園HP関連リンク:Googleマップ 津久井湖城山公園付近

■編集後記

城山山頂への登山は、今回が2度目でした。1度目は2007年10月の特集「やまなみの歴史探訪(風林火山の道を行く-三増合戦篇)」だったのですが、それ以降、津久井城の歴史と城山登山の記事を書いてみたいと考えておりました。2年越しの取材・執筆となったわけです。

その間、津久井城の歴史についても少しずつ調べていたのですが、今のところ自分では納得できる結果は得られていません。今回も自分の言葉による歴史解説はきわめて少なく申し訳ないと思うところもあるのですが、何しろ600年以上も前のことですから、諸説多く整理が難しいのです。

記事の途中にて「“愛”は来たか?」と書いておりますが、“歴史を扱う際には、そういった想像が面白いな”とこの2年間の調査等を通じて感じた最大の成果ではないかと思います。

「歴史に思いを馳せる」とでも言いましょうか。楽しいものです。

城山山頂への登山ですが、1度目は北側からの登山でしたが、今回はパークセンターを起点としての南側からの攻略。北からに比べてとても楽なコースでした。こと城山の南側は広葉樹も多く、歩いていても広葉樹の落ち葉が気持ちよいコースでした。

「城山みちあんない」の地図を片手に思い思いのコースを歩いてみていただきたいと思う次第・・

今回のサービスカットは「中世戦国農園」に咲いていた綿の花です。

綿の花