ゆずの里 藤野

相模原市緑区(旧:藤野町)

絶品!「ゆずの尊(みこと)」→「ゆずこしょう」       →「ゆずシャーベット」

◆相模原市緑区(旧:藤野町) ゆずの里 (有)ふじの

 相模湖畔を囲む山々の緑が美しいこの季節、相模原町緑区(旧藤野町)にある町興しのために奮起し「ゆず」のさまざまな商品を開発する「(有)ふじの」さんを訪ねました。

 取材当日は、あいにくの雨でした。JR中央本線の八王子駅を過ぎ、トンネルをいくつか越えたところの山里は、ほんのりとしたさくら色のパステルカラーに彩られた山間にあります。
 (※取材日は、4月12日)

 「雨なのに、これほどまで美しいなんて!」藤野駅を降り立った第一印象が、その山里の美しさでした。晴れていたら、きっともっと違った印象があるのでしょうね。
 藤野駅から国道20号線に下ると眼下に、やまなみの美しい稜線で囲まれた深みのあるエメラルドの相模湖を眺めることができます。
 淡いサクラ色のパステルカラーとエメラルド色が、雨のスプレーでほのかに霞み夢の中にいるような、なんとも表現しがたい気分になりました

◆「ゆず」商品の由来

 藤野の「ゆず」は、他の地のものより甘味が高く、香りも良いことから、「ゆず」を加工して特産品ができないかと、藤野町商工会と平成6年(1994年)から「藤野町商工会地域振興ビジョン推進委員会」を設置して、さまざまな商品開発を模索したのが始まりだそうです。
 元来「ゆず」は、国内地域の埼玉県より南部の比較的温暖な地でなくては実をつけない果実だそうです。そうしたことから、南斜面の陽の当たる山側にしかできなかったそうですが、最近の温暖化の影響か南斜面でないところでも実をつけることができるようになり、「ゆず」の生産が広がってきたそうです。
 そんな美しい山里に、藤野町商工会と一緒に町を活気付けたいと10年ほど前から特産品づくりに励む「(有)ふじの」の代表取締役社長である安藤久士さんを訪ねました。
 「有限会社 ふじの」は、平成17年(2005年)11月18日に設立されました。地域産業に関わる商品の企画や立案をし、それらを開発し販売促進をおこなう、藤野の人々の想いがギュッと詰まった会社なのです。

パステル&エメラルド 

「ゆず」と地元をこよなく愛する安藤社長 

関連リンク:藤野町商工会ホームページ

◆森と湖に囲まれた美しい地で生まれた「藤野ゆずワイン」

 平成10年(1998年)厳選された「ゆず」から生まれた爽やかなワイン「藤野ゆずワイン」を商品化。「ゆず」の果汁を発酵させてアルコールができる甘味果実酒です。当初は、甘口と辛口の両方を商品化したのですが、辛口が現在は残ったそうです。平成17年(2005年)までは、ブルゴーニュ・スタイルのボトルで出荷していたそうですが、平成18年(2006年)からはボルドー・スタイル(750・375ml)のボトルでリニューアル販売されています。当時のブルゴーニュ・スタイルのボトル商品を見せていただきました。今は、このスタイルのボトルはお店にありませんよ。

 ボルドー・スタイルの「藤野ゆずワイン」の出荷本数は年間4,000本と貴重な存在です。それは、「ゆずの果汁」の生産に数量が限定されるため、なかなか多くの果汁を提供できないからだそうですが、今年の11月からは果汁の計画量を送り込んで出荷本数を増やすのだそうです。「ゆずの香り」が絶妙なワイン!ワイン好きにはたまらない逸品です。

◆あの絶妙な「ぽん酢」が誕生!「藤野ゆずの尊(みこと)」

 「藤野ゆずの尊」は、本醸造(発酵作用を応用して、酒類・醤油・味噌などを製造すること)された醤油とワインビネガーをブレンドし、藤野の「ゆず果汁」をあわせた特上の「ゆず果汁入りぽん酢」です。通常のぽん酢は、酢を使って製造するのですが、ワインビネガーを使用して酸味をだしています。だから、やわらかくまろやかな酸味がでて、これがまた「ゆず果汁」と絶妙な出会いがあり、甘味と酸味と香りがおいしさを醸し出しています。「尊(みこと)」の名の由来は、藤野に日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の帰り道、佐野川の三国峠で休息をとったときに、鉾(ほこ)でついて湧き出す甘草水によって兵の喉(のど)の渇きを潤したという伝承から、「尊」と名づけたとのことでした。魚介料理・お肉料理・餃子のタレ・湯豆腐や水炊きなどの鍋物・冷奴はもちろん野菜サラダのドレッシングとしても大人気です。イベントなどに出品するとアッと言う間に売切れてしまうそうです。

 安藤社長は、「飛ぶように売れる!ものがたりない。」とうれしい悲鳴。年間出荷数は、約15,000本で、生産量は、一日当り240本と大人気です。これは旨いですよ~!思わず取材の帰りに購入してしまいました。

ブルゴーニュ・スタイルの「藤野ゆずワイン」

ボルドー・スタイルの「藤野ゆずワイン」 (750・375ml)

絶妙です!「藤野のゆずの尊」

「ふじのね」にある「藤野ゆずの尊」  

◆「ゆず」商品の原料

 「ゆず」を遠心機にかけて商品の原料に使う「搾汁(さくじゅう)」を搾り出します。「藤野ゆずワイン」、「ゆずの尊」がそうした果汁からできた商品です。ゆず集荷は、年間で約23トン、搾汁は、約4.4トンで、商品の産出量は「ゆず」自体の総量に対して20%と少量であるがために、人気商品の生産量が限定されてしまうそうです。残りの80%が「搾りカス」として過去は廃棄処分されていたそうです。また、「ゆず」をもぎ取る作業日は限定されてしまい、とても短期間で果実を収穫することになるそうです。「ゆず」の収穫は10月中旬から11月中旬までの1ケ月と短い期間に限られてしまうそうです。他の果実などのように温室栽培などは風味が異なることから行っておらず、「自然にならせる」という栽培方法を取っているそうです。そのようなことから、もぎ取る期間も限定されてしまうそうです。この10月期をはずした「もぎ取り残し」の残搾汁を山梨でおこなっているそうです。果汁以外の「搾りカス」を商品化するためにさまざまな開発を始めているそうです。

◆「ゆずの搾りカス」から新商品が続々と

 平成20年(2008年)12月、果汁以外の「ゆずの搾りカス」から絶品商品が生まれました。それは「ゆずこしょう」です。実は「こしょう」という名ですが、調味料としては「とうがらし」からできています。なぜ「こしょう」なのか。それは、由来は九州の「九州ゆずこしょう」で、「とうがらし」を「ごしゅう」→「ごしょう」と呼ばれていたことから発します。この「藤野ゆずこしょう」は、練りこしょう(とうがらし)で赤とうがらしと橙色の果実(赤玉)を使った「ゆずこしょう赤」と青とうがらしと青ゆず(青玉)からできた「ゆずこしょう青」があります。青ゆずは、「ゆず」にはよく収穫できる表年と育ちを抑える裏年があるのだそうです。「ゆず」の木は花がつけば実がなるそうですが、木の体力を毎年平均的に保つため実が青いうちに実をもぐ撤果(てっか)という作業をするそうです。その青い果実(青玉)と辛さが知られています「青とうがらし」と合わせたのですが、辛みをまろやかに抑え「ゆず」の風味が強調された仕上がりになりました。これも餃子やうどん・お肉料理に独特の旨さを醸し出します。これもまた、帰りに「赤」「青」とも購入しました。

そして、同じく平成20年(2008年)12月、「藤野ゆずジャム」も開発され販売されました。この商品は「平成20年度相模原市観光土産品開発支援事業認定品」に認定されました。

◆新しい商品を毎年1品
 「商品の最初のバリューを落とせない。今までの消費者の方々のイメージを大切にしたい。これがとても難しい課題です。そして、何よりも安心・安全である商品をつくりだす。」と安藤社長。

 今までの人気商品があるがこそ、その人気商品の印象まで損なう新商品はつくれないという使命感があり、今の商品を越え、そして今までの商品も支える新商品を開発しました。
「ゆず蜜(ゆずの蜂蜜漬け)」、「藤野ゆずシャーベット」、「藤野抹茶アイスミルク」などとおいしくて風味ある楽しいラインアップです。

 今年は、産学連携(東京家政女子大)から生まれる「ゆずの佃煮」を研究開発中だそうです。そして、平成22年(2010年)の冬に販売開始予定。佃煮・・・これは楽しみですね。「ゆず」の香り・風味を佃煮として、どのようにアレンジしたのでしょうか。今年の冬が待ち遠しいものになりますよね。

 また、これからの季節は、「ゆずシャーベット」がいいですよね。取扱商品のご案内は「(有)ふじの」さんの下記サイトをご参照ください。魅力ある「ゆず商品」がたくさんあります。

子供たちも待ち遠しい「ゆず」の収穫期 

「ゆずこしょう【赤】【青】」お薦めです!

平成20年度相模原市観光土産品開発支援事業認定品 「藤野ゆずジャム」 

新しい商品を毎年1品 「ゆず蜜」ゆずの蜂蜜漬け

「藤野ゆずシャーベット」

「藤野抹茶アイスミルク」 

関連リンク: (有)ふじの 取扱商品のページ

◆JR藤野駅前に藤野観光案内所「ふじのね」オープン

 駅前の素敵なお店でした。案内所というより「お店」という感がありました。ここでたくさんの「(有)ふじの」さんの商品を手に入れることができます。あの「藤野ゆずの尊」・「藤野ゆずワイン」もありました。また、この地に在住の芸術家の方が多いこともこの「ふじのね」で知ることができました。そして、この地域にとても良い日帰り温泉も多いことも知ることができました。情報満載の「ふじのね」です。

 これからの季節、新緑とツツジをめでながら相模湖周辺を散策されませんか。美味しい「ゆず」との出会いを楽しみながら淡いグリーンのパステルカラーと深いエメラルドカラーを訪ねてごらんください。

■「(有)ふじの」会社のご案内

【所在地】〒252-0184 神奈川県相模原市緑区小渕1695の1(事務局)
【電話】042-686-6755(事務局)
【営業時間】藤野観光案内所「ふじのね」 8:30~17:00 

※商品の購入は藤野観光案内所「ふじのね」にて、または緑区のお店・神奈川県各イベント会場にて購入いただけます。
「JR中央本線藤野駅」改札口を出て右側にある藤野観光案内所「ふじのね」

 ※作業所は、収穫時期のみご覧いただけます。(お問合せが必要)

【定休日】年末年始のみ定休日(12月29日~1月3日まで)※詳細は、藤野観光案内所「ふじのね」にて。

【アクセス】
[電車・バス]
 JR中央本線藤野駅下車 駅を出て改札口を背にして右側にあります。
[自家用車]
 中央高速道「相模湖・藤野インターチェンジ」を下り、国道20号線を山梨方面に向け約500メートル進み、「藤野駅前」T字路左折。

 ※「ふじのね」には駐車場がございませんので、なるべく公共の交通機関をご利用ください。

観光案内所というよりお洒落なお店「ふじのね」 

芸術家も集います 「ふじのね」店内

藤野観光案内所「ふじのね」

関連リンク: 「藤野観光協会ホームページ」関連リンク:「(有)ふじの・ゆず商品」の販売取扱店関連リンク:藤野観光案内所「ふじのね」ホームページ